飲み会があった。
席はくじ引きとのこと。
上座も下座も、主役席もない。
「大学のサークルか。」
心の中でつっこみつつ、
こういう形も今は自然なのかもしれないと思った。
私の隣には新人が座った。
料理が運ばれてきても、
あまり動かない。
サラダを取り分けてもらえる?と声をかけると、
「野菜が苦手なので。」
と、少し申し訳なさそうに笑った。
それなら仕方ない。
私はサラダを取り分け、
空いた皿を寄せ、
途切れそうな会話を拾っては上司へ渡す。
気づけば、
回鍋肉の肉とキャベツだけが、きれいになくなっていた。
残ったピーマンも、
にんじんも、
玉ねぎも、
私がよく食べた。
若い頃の私は、
こういう役回りは損だと思っていた。
誰かが動けばいいのに、と。
でも今は違う。
気がつけば、
自然と手が動いている。
誰かの分まで野菜を食べて、
誰かの代わりに場をつないで、
それで案外、お腹も心も満たされている。
私はそんな私が嫌いじゃない。

