ボールを追う我が子を追う母

そだてる

週末の母は、いつもジャージ姿だ。

身長に合わない大きな水筒2本に、
氷と麦茶を入れる。

母のカバンには、本が一冊。

子どもたちを送り届けたら、
練習を眺めながら少し勉強しよう。

毎回そう思っている。

その本を、私はまだ一度も
カバンから出したことがない。

「スポ少」も進化しているようだ。

練習は熱心だけれど、
「それ以外」も大事にするように配慮してくれる。

当番もきちんと決まっていて、過剰ではない。
監督は子どもたちを細やかに見てくれている。

自分が当番でなければ、
誰もずっとそこにいてくださいなんて言わない。

なのに、私は帰れない。

ボールを追いかける我が子。

みんなが励ましてくれる。

入りそうで入らないサーブ。

小さい身体を見よう見まねで、
不器用に動かしている。

「スポ少に振り回されている」

と、ときどき思う。

休日の予定は、練習時間を中心に決まる。

常に逆算をして生きている。

でも本質的には、

ボールを追う我が子を追いたくて、
勝手に振り回されている。

帰りの車では、夜ご飯のリクエストをとる。

「今日、サーブ入ったよ!」

「監督に褒められたよ!」

うん。

ママも見てたよ。

今夜は、ハンバーグにしようか。

この記事を書いた人
なすちゃん

はたらき、そだてて、ときどきあそぶ。

仕事にはわりと全力。
休日はマイクラで理想の暮らしをコツコツ設計中。
現実では、冷蔵庫の中身と相談しながら、その日の最適解を探しています。

仕事のこと。子どもたちのこと。
自分でもよくわからない、自分のこと。

毎日の中で妙に心に残ったことを、
食べものに着地しながら書いています。

どんな日も、食べていれば大丈夫。

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